雨上がる

 夜中の内屋根に落ちる雨の音を聞いていたが、朝になると雨は小降りになり上がった。

 雨上がりの山道をマロクンと散歩に出る。 緑が美しい。
 山の家の前の道際にはシャガの花がたくさん咲いている。 色といい形といいきわめて地味な花だが、毎日眺めているうちになんとなく好きな花になってきた。 最初の印象は地味で薄くてもジワリとその良さがわかってくる花とか茶碗とか人とか、そのような存在にこそ捨てがたい味というものがある。
 雨が上がったのでさっそく自宅へ行って畑のマルチングにかかろうとしたが、風がやや強いので急遽草刈に変更。 不調の刈払機は何回かいろいろ試みて何とかエンジンが掛かる。
 午前中それでも半分ぐらい草を刈った。 この時期の草はまだ茎が柔らかく、わりと手間を取らないで簡単に刈ることが出来る。 しかし、午後から残り半分を刈ろうと思ったが、またエンジンが不調で今日の草刈はあきらめる。

 軽四のトラックはほぼ毎日乗っていて買ってからもう8年になる。 走行距離もすでに9万キロを超ている。 山へ通う道では、ギアをセカンドに落としてしか登れない急な道もあるというのにだ。
 たしかに最近は坂道で当初オーバートップで上がれた所がトップに落とさなければならないが、その外にはとくに悪い所もない。 そんなことを思うと、刈払い機などは年にせいぜい十数回しか使わないのにもうエンジンがへたってしまっている。 まあ、かえって頻繁に使わないのがアダになっているのかもしれないのだが・・・。 
 アメリカでは日本車の売れ行きが伸びて、GMやフォードがジリ貧で会社の格付けが下げられたというニュースが流れていたが、GMなどは少し前から利益率が高い大型車に販売を絞っていたというが、原油高でガソリン代金が二倍になったアメリカでは、すぐそれが大型車離れとなっているという、消費者の反応の早さにも驚かれるが、悪いときというのはやることなすことがすべて裏目に出てくるものだ。
 最近はセルフの店でガソリンを給油するようになった。 山の家と自宅の間にあるガソリンスタンドが(農協の!)セルフの店になったからだが、その店でも給油のたびに値段が違っている。 身近に感じるグローバル化というのはこんなことなのだろう。