2004-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「スパイ・ゾルゲ」

ビデオで篠田正浩監督の「スパイゾルゲ」を見る。 たしか篠田監督はこの作品を撮る前に、これを最後の撮り納め作品にして映画監督業から身を引くと言っていたと思う。 が、その割りに劇場公開されてもさほど話題にならず、昔の「心中天の網島」の強烈な思い…

マンガと実写

ビデオで北野武監督の「座頭市」を見る。 たしかベネチア映画祭で監督賞を貰った作品である。 前に同じ北野監督の「花火」を見たときも、こっちは同じベネチア映画祭で金獅子賞だったと思うが、それなりの期待して見たんだが・・・たしかに悪い映画ではない…

夢を見る

県内の老人ホームに1センチもある厚いガラスのドアをぶち壊して、熊が進入してきたというニュースがあった。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040928-00000405-yom-soci これでは家の中にいても安心ではないのだナァ。 それでもマロ君の散歩は続けてい…

キムチ

なんだか天気が安定しない。 もともと9月は雨の多い月であるが、それまで上空を覆っていた太平洋高気圧が弱まり、大陸の高気圧が日本海にまで下がってきて日本付近で前線が停滞する。 それがいわゆる秋雨前線である。 当初そのまま西へ進むと見られていた台…

『雲を追い』

気温が落ち着いてきたので日中山道をマロ君と小一時間ばかり散歩をしている。 昼前にその散歩に出たとき、峠から少し下ったところの路上に熊の足跡を見つける。 昨夜はまあまあの雨が降っていたから、この足跡は今朝以降のものだと思える。 今年は県内各地で…

『8月の果て』

≫海だ!波の向こうにまた波があって、そのまた向こうに波、波、波、波、波!なんて広いんだろう、終りがないみたいだ。深呼吸している胸みたいに持ちあがっては平らになって、青い大きな動物みたい。海だ!と叫んでみたかったが、喉が声を通してくれない。少…

熊の爪跡

日中は半袖でちょうど良いが、朝晩は長袖でないと肌寒い。 さらに今夜は雨が降っていて、長袖の上にもう一枚ジャケットを羽織っている。 明日が秋のお彼岸で昼と夜の長さが同じ長さになる、暑さ寒さも彼岸まで、とはほんとうに良く言ったものである。 近所の…

朱塗りのお膳

山の家の簾戸を外して、障子戸に入れ替える。 家の正面側(東側)の縁側の外部の面した全てのガラス戸にサッシを使っていないので網戸なるものはない。 昔の家だから外部に面している広間、座敷の六間(11メートルほど)全部がガラス戸であり、夏場は風を…

折れたり、落としたり・・・

台風18号が来た時は神戸にいたのだが、帰ってきてみると果樹の佐藤錦の木が倒れていた。 まさに根元からポッキリと折れていた。 この果樹を植えてから7,8年経っている。 ようやく一昨年あたりから実が付き始め、昨年は十数個実って楽しみにしていたが、…

『遠い太鼓』

今回電車の中で気楽に読めるものを、と借りてきたのが村上春樹著の「遠い太鼓」で、これをバックに入れて神戸へ行った。 村上が80年代終りに三年間主としてギリシャ、イタリアで過ごしていた時の手記である。 この三年間の外国滞在中に彼は、ベストセラーに…

「16歳の合衆国」

今回も神戸で二本の映画を見た。 「16歳の合衆国」、映画を鑑賞するという意味では「華氏911」よりむしろこちらの映画の方を見たかった。 どこにでもいそうなごく普通の、というか繊細で物静かなタイプの16歳の高校生が、ある日突然、恋人の弟の知的障害児を…

「華氏911」

神戸滞在中に今年も9・11が過ぎ去った。 あの日からちょうど三年目に当る今年の9月11日の朝日新聞の第一面のトップニュースは「プロ野球スト今週は回避」であった。 紙面には9・11関連の記事がいくつかあったが、この日の社説は郵政民営化についてとプロ野球…

塩害

今日神戸から帰る。 こちらには夜着いたのだが、車のライトで見える田圃はほとんど刈り入れが終わっているし、畦には彼岸花、道端にはコスモスの花も咲いている。 日中の温度はどこも30度を超えるくらいでさほど変わらないが、神戸ではまだまだ最低気温が25…

災害

一時は台湾方面へ行くかと思われていた台風18号が、先日の16号と似たようなコースを取ってまた九州から西日本に上陸しそうな動きを見せている。 まだ南海上にあるとはいえ、そのすぐ後を19号も似たようなコースを取って後に続いている。 常識的に言うな…

日本の皇室問題

以前皇太子の発言を受けて、彼が言った人格問題をそうじゃなくて実のところ人権問題だろうと日記に書いたが、その後のこの問題に対しての関係者の沈黙の中で考えたことを率直に述べてみよう。 思えば婚約前当時の小和田雅子さんが、浩宮からの結婚の申し入れ…

風の盆最終日

昨夜は集まった友達と軽くビールや冷酒を飲んで、0時少し前に山の家を出て八尾の街中の少し町並みからはずれた鏡町の公民館前へ行く。 昨年もここを起点にして、夜半過ぎの町流しを見物した。 今年の鏡町は踊り手である若い衆がアレレというくらい少なくな…

おわら風の盆

今夜はおわら風の盆の三日目で最終日である。 昨年はこの最終日の夜遅く出掛けて、背筋がぞくぞくするような体験をした。 ギャラリーが少なくなった静かな夜中だかこそ味わえた感動だったと思う。 後日酒の席で友人達にその話をしたら、今年はみんなで出掛け…

『日の砦』

芥川賞作家の内で今七十代と思われる作家群、高井有一、田久保英夫、日野啓三、後藤明生、古井由吉、古山高麗雄などがいるのだが、概して彼らの作品とは相性が合わない。 そうは言ってもそんなに読んでいるわけではないが、せいぜい一冊づつぐらいなものだが…

『ららら科学の子』

変わらない人間、それはどんな時代でも周りから見ると、融通が利かなくて、どことなくどん臭い存在として受け取られやすい。 まず思い出すのはオフの子供の頃、戦前の家制度の上に胡座をかいているような形でまわりを仕切っていた人。 普段はどちらかと言え…