長崎の事件

 今日も爽やかな天気。日差しは強いものの北からの涼しい風が心地良い。
 
 この前から気になっていたことのひとつ薪を切り始めた。 
 材木から木取りした残りの端材をコワにしたものが3束、連休前から庭に届
いてドンと置かれていた。そのうちの1束の縄をを解きチェーンソオで切り始
めた。 材は主にクスノキである。切っているとあたり一面に独特の樟脳の匂
いが漂う。 近くに井波という彫刻欄間彫りが盛んな町があり、欄間用の材を
取った端材を材木屋から分けてもらっているのである。
 そればかりやっていると腰が痛くなるので、合間に昨日作った犬小屋の塗装
をする。ついでに先日建具屋に作ってもらったガラスのドアも塗装する。
 さらに今日は芝刈りもした。一月前に刈っているので、簡単に終わる。芝刈
りってこんなに簡単なものだったのか…である。 今日のような日は外で身体
を動かしていてもさして汗も掻かず気持が良い。

 新聞の一面に三菱自動車が乗用車でも欠陥隠しをしていたことが報じられて
いる。オイオイまだあったのかョ・・・である。
 以前に、三菱自動車が欠陥車のデータ‐隠しをしていた時に、二重帳簿を社
員個人のロッカーに隠していたことが発覚したことがあったが、隠し場所とし
てはなかなか上手い場所を考えるものだと感心したことがあった。
 ああいった会社の首脳部は、一流大学などを出た頭の良いエリート連中で固
めているのだろうが、その良い頭脳を会社の都合の悪いことを隠蔽することの
みに使っていたのかと思うとなんだか笑えるようだが、情けない。
 親も子も天下の三菱に就職すればもうこれで大安心だ、と思ったいただろう
し、結局寄らば大樹の陰的な考えをするような無難な人間ばかりが、そういう
ブランド名に引かれて集まって来たのだろうなぁと思う。

 昔、商売をしていたころ同業者のとある会社に、税務署の査察が入ったと情
報が入った時、とっさに一人の役員が機転を聞かせて、税務署員が金庫のある
部屋へ入って来る前に、金庫内にあった二重帳簿を窓の外に放り出した、とい
うことがあった。
 話はここまでは良かったのだが、税務署のほうが一枚上手で、窓の外に署員
が一人しゃがんで隠れていて、労せずして二重帳簿を発見した、と笑い話でオ
チがついた。

 また、トップの記事の横には、一昨日起きた佐世保の小学生の女の子が、友
達の同級生をカッターナイフで斬り殺した記事が載っている。 斬り殺した理
由はホームページに悪口を書かれたことが直接の原因で、殺そうと思って目隠
しをして斬りつけたとある。 最初はタオルで目隠しをしょうとしたが、嫌が
られたので後ろから手で目隠しをして斬った、と語っている。 奇妙な事かも
しれないが、加害者の女の子は目隠しをして殺した、というところに強くこだ
わっている。 そのようなささいなこだわりや、思いこみをともなったある種
のリアリィテーが、この事件をなまなましいものとして強く迫ってくる。

 時々いろんなことを検索していて、意に反して誰かのHPに迷いこむことが
ある。
 ああ、これはいかにも小学生の女の子が自分で作って運営している可愛いH
Pだなぁ、といったもの出会う事がある。 そこには友達に向けて今日学校で
あったエピソードなどがちょいと書きこまれていたりして、微笑ましいなぁと
思ったりすることがあるのだが・・・ネットは孤独な作業のせいか、馴れない
と思いが何倍も増幅するようなところがある。それは良い面でも、悪い面でも
何倍も増幅するのである。
 オフも五十ンン年生きた来て、生きる事においては酸いも辛いも知っていた
つもりだったが、PC初心者の頃、喜怒哀楽が激しく振れ、ネットへの依存症
のようになオカシナ状態が続いた。今回の事件は自分の心に照らして、起きて
不思議ではない、と受け取れるだけに思いは複雑で、今のところなんとも言葉
が出てこない。
 とりあえず亡くなった少女の冥福を祈りたい。