『すきもの』前川麻子

 まる二日間ほどパソコンを使えなかったが、昨夜遅く息子から連絡がありエラーの番号から本体とブロードバンド・ローターを繋ぐハーネスが問題と解かり、コネクターを差しなおすとたちまちオンラインで使えるようになった。
 パソコンが使えなくても、車の場合のようにとりあえず生活に困ることはないが、使えないととにかく淋しい。 一年ほど前から携帯は持っているが、とり急ぐような日常的な用件はめったにないし、今のところ山の家にいるとき彼女からの電話連絡を受けるのに使っているだけである。
 ほとんどの工業製品はなくてもなんとか我慢できるだろうが、今の生活からいって車とパソコンがないと根本的に生活の仕方が違ってくるだろうと思える。

 暑い暑い、この夏本番の時期に南の海上に台風が顔を出し、日本を直撃しそうなコースで北西に進路をとっている。 今までの台風の来るコースとは、かなり違っていて日本を目掛けているような動きに思える。  だいたい、この梅雨明け十日といわれるもっとも天気が安定しているこんな時期に台風が来たことが過去にあったかなぁ。 それも945ヘクトパスカルと非常に強力な台風だよ。
 
 『すきもの』 前川麻子
 夏本番の時期の軽い読み物と借りてきた本の一冊だが、まあ軽いは軽いのだが、内容は全編セックスにまつわるの話でかえってクラクラするほどアチチ〜だった。
 主としてそれを職業とするAV業界の男優や女優、だけでなく監督、助監督なども含めて、ほとんど肉体労働者なんだなぁというおかしなところや、この世界は好でなくては出来ない仕事だが、好きだけでは出来ないたいへんな仕事だなぁ・・・と感心する事しきり。
 女の立場から濡れ場を描いたあるせいか、アダルトビデオを見る以上にもろいやらしい。
 恋って身体でするものなのにねぇ・・・からだとこころが切り離せない裏表であることをさらに進めて求めるものは身体の快感であり、それが価値のすべてなのよ、と本音で言い切る女達のすごさにはオタオタすりしかない