お酒離れ

 日中、日が照っていると少し暑いが、その辺は着る物の調整で何とかなる範囲だ。
 自宅と山の家の往復はもっぱら軽四のトラックを使っているが、窓を開けて走ってちょうどの気候である。 なんとなく高く感じる空には見事な積乱雲が盛り上がっていた。  目を下に向けると道端のコスモスのつぼみは膨らんで色づき始めているし、ススキも穂を出している。 スーパーにはもうクリやミカンが出回り始めた。 田圃にはコンバインが入り早稲の稲刈りが始まっている。
 おわら風の盆の前夜祭が先週末から始まっている。 前夜祭は11ある町内の内のひとつの町内だけが輪踊りと町流しが行う。 前夜祭も年々人出が多くなっているが、今年の風の盆は三日間ともウイークデイなので、今週末の土日は混雑しそうだ。
 
 先週末の朝日新聞のBeに、若者のお酒離れについて記載されていてその結びに以下のように結論付けていた。

 
酒の三つの効用を必要としなくなったいうのだ。三つとは、(1)仲間との連帯感を深められる(2)自分を忘れてバカになれる(3)ストレスを発散してリフレッシュできる。

 (1)は携帯電話やメールの普及で人間関係が広く浅くなったこと、(2)はネット仮想空間の発達で酒の力を借りなくてもバカになれるようになったことが理由という。

 (3)は、根が深い。酒を飲んで日ごろの留飲を下げられるのは、経済が右肩上がりの年功序列社会で、今を耐えれば将来は良いことがあると思えたからだ。それがもはや通用しない。こうなれば会社などのタテ社会のストレスに耐える気もなくなる。逆に酒を飲んだところでストレスは解消されず、リフレッシュにもならない。

 サントリーRTD事業部の和田龍夫企画部課長は原田説の(3)と同じような見解だが、酒離れの背景に、若者ならではの純粋さも感じている。

 「彼らがムチャ飲みして酔っぱらいにならないのは、酔っぱらいをダサいと思っているからです。陰で上司の悪口を言って憂さを晴らすような姿が、目前の障害に正面から向き合わず逃げているように映るのでしょう。彼らなりに逃げないようにしたら、結果的に酒離れになったんじゃないですか」

 参考情報 宝酒造が2月に20代・30代の独身男女を対象に行った調査によると、飲酒を伴う外食によく行く相手は「学生時代からの知人」が73%、「恋人」が62%。一方、「同じ部署の同僚」は30%、「同じ部署の上司」は17%に過ぎなかった。「飲みニケーション」は消滅しつつある。
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 以上のまとめにことさら加えてコメントすることもないような気もするが、まあお酒離れが進んで困るのは、直接的には酒造メーカーと酒屋と飲み屋と政府なんだろう。 しかしなぁ、若者が酒離れをする時代が来るとは予想もつかなかった。