風の盆最終日

 昨夜は集まった友達と軽くビールや冷酒を飲んで、0時少し前に山の家を出て八尾の街中の少し町並みからはずれた鏡町の公民館前へ行く。 昨年もここを起点にして、夜半過ぎの町流しを見物した。
 今年の鏡町は踊り手である若い衆がアレレというくらい少なくなっていた。 団塊ジュニアの世代が25歳を過ぎて踊り手から抜けたからだろうか・・・。 三味線と胡弓のコラボレーションからいっても、もともと艶やかなんだが、どこか淋しいところがあるのがおわらなんだが、少人数の踊り手だとやはり淋しい。 というか夜半を過ぎているのだから少人数でもよいといえばたしかにそうなのだが、見物客があまりのも多く、どことなくザワザワした雰囲気の中での少人数の踊り手ではどこかバランスがとれない。 それに鏡町の踊り手達は一般的な輪踊りで進んでいったのもどこか味気ない。 さらに男女が左右に別れてそれぞれ列を作る昨年の踊りとは違って、男が先導でそれに女が続くという列の組み方だと、特に男の踊り手は横に女がいないので、どこか緊張感がなく踊りながら隣の男と軽くしゃべったりして、しまりがないことはなはだしい。 鏡町の踊り手が過ぎていったので、坂を登り西町通り、上新町通り諏訪町通りと歩いたが、すでに午前になっているのにあまりにも人が多いのに驚く以上にほとほとうんざりする。 今年は三日目が金曜日で明日、明後日が休みという人も多く、本来なら地元の人だけで踊りが見れる三日目の夜半過ぎに、逆に人出が多くなったのだろうと思う。 それに踊りを静かに見るなら三日目の夜半過ぎ、という情報がテレビを通じて流されたらしく、一般の人もそうかそうかと集まったこともあるだろう。
 最後は、坂の上から降りていく上新町の踊り手を追って鏡町の公民館前に戻った。
 そこの前の狭い広場で上新町の踊り手達は何と、夜半過ぎに男女が別々に踊る舞台踊りを始めた。 あまりのも多いお客のために急遽そうしたのであろうと思える・・・よく分らないところだが、町流し踊りこそがおわらのよさであると思い込んでいるオフには、すこしガッカリだったのだが友人達はそれなりに良かったと言ってくれた。時間にして2時半坂の町を後にしながら、今後は三日目が、金曜日以外のウイークデイにあたる年だけ、おわらを見ることにしようと思った。