小春日和

 ようやく年越しの古米がなくなった。 すでに新米は時々食べていたが、これからは毎日新米のご飯がいただけることになった。 さっそく今朝はシメジご飯を焚いた。 最近スーパーではパリッとした感じのブナシメジを売っているが、以前からある少しウエットな感じのシメジのほうがどちらかといえば好きである。 そのウエットなシメジが安く売っていたのでたくさん買ってきて、今朝は御汁もご飯もシメジ、シメジである。 
 世の中にはいろんな嫌なことがつぎつぎと起こり、思うように事がはこばず、腹が立つこともままあるが、贅沢はしなくても季節季節の美味しいものを食べれる、それが幸せということだと思っている。 炊き立てのご飯と、湯気が上がる味噌汁を前にしながら、それでも腹を立てる人がいるとしたら、それはよほど救いようのない人なのだろう。

 昨日に引き続き今日も朝から快晴だし、11月半ば過ぎとは思えないような暖かさである。 庭の木々の冬囲いの準備に入った。 縄で木々の幹や枝を縛って、水気を含んで重い北陸の雪の重みで枝が折れてしまうことから木々をを守るのである。 これからは低気圧が日本海を過ぎると気圧配置が冬型になり毎日重く時雨れる。 今日のようなお天気の日は北陸では本当に貴重なのである。 今年は延びすぎた木々の枝を少し剪定しながら雪囲いをしていくつもりだが、木々が伸びて高くなっているので脚立を立ててその上での仕事となり、高い所の仕事というのは足場が不安定なので結構疲れるものである。 しかしこういう現場仕事とは本当に良いものである。 何が良いかといえば、なにせ仕事が終わった時に、今日自分がやった仕事をじっくりと自分の目で見て確かめることが出来るからである。 さらに明日はこの分で行けば、ここからここまで出来るはずだと、目で見ながらおおよその見当をつけることも出来るのである。 そんな時間こそ現場の職人仕事の至福の時間と言えるだろう。