この季節

 朝から晴れ。 自宅へ行って昨年の秋切り倒したり、剪定した木々や枝を太いものは薪に、細いものは一箇所に集めていずれ燃やす、そんな切り分け作業をした。
 何でもそうなのだが、木々を切り倒したり剪定するのは易いが、それを片付けたり、後始末するのが大変である。 こらから毎月に一度はやらなくてはならない草刈り、これも大変でそのことを思うだけで今からうんざりする。 基本的にこのような後片付けとか、清掃、整理整頓などのいってみればキーピング作業が大の苦手な性格なのだと思う。 昨日の大豆も莢から出したが、いろんな草や莢のカスからごもごものゴミアクタと一緒なのでこの先大変な選り分け作業が残っている。


 最高気温が20度から25度の間、最低気温が10度以上で湿度が低いというのは人間にとってもっともしのぎやすい気候だろう。 ちょうど今からしばらくの間がそんな状態が続く季節である。
 当地方の農家の副収入と転作田の利用で始まったチューリップ栽培の畑では、もう花びらの摘み取りも始まっている。 また、あちらこちらの田圃にはトラクターが入り、水を張った中で代掻きが始まっている。 明後日からゴールデンウィーク期間の連休の日々で田植えを済ませるためである。 山の手の田圃では最近のトラクターの両脇に付いているのは大きなタイヤではなくて、三角形をしたキャタピラーのものが使われている。 まあ、これだと深い沼田でもその重量で沈むことが少ないのだろうと思う。 毎夜水の入った田圃では蛙たちの大合唱が始まっている。 蛙が冬眠から醒めれば、天敵の蛇も出てくる。 今日山の道で大きいのが長々と横たわっていて、そのウロコが濡れた感じでヌメヌメと光っていた。 今、山で一番綺麗だなぁと思うのがクロモジの芽吹きである。 クロモジというのは高級な茶菓子などに添えられている楊枝、取っ手のところが黒い表皮が残されているあの立派な楊枝の原料にされる木である。 枝を折ると少し爽やかな匂いがするし、木自体に殺菌作用もあると言われている。 あまり背が高くなる木ではなくせいぜい3〜4メートルぐらいであるし、日当たりがそんなに良くない半日陰地でよく見かける。


 オフした自分にとってはこの良きゴールデンウィークの期間も、ひたすら晴耕雨読の日々が続く。