物件1

 風がないのでなんだかボワ〜ッと暑い。 平地では33度まで最高気温が上がったらしい。
 山地なので夜にかかると気温は下がってくるのがありがたい。
 
 まだまだパゾコンの古民家漬けの状態が続いている。 何とか物件を三件に絞った。
 http://www.office-kimura.com/list/kasuga/kasuga-22.htm
 上の物件が三件の内でもっとも気に入っているものである。
 これは東側と南側が縁側の廊下がつながっている。 一般的には田の字型の部屋どりの古民家としては少々珍しい造りである。 この地方では普通玄関が南向きで、その玄関の横に日当たりの良い縁側があるのだが、この建物の場合玄関が東向きなので、あえて南と東に縁を取ったのだろうか? 昔の農家の縁側は農作物を日に当てて干して乾かす場所でもあったので、縁側は南側が最適だったので、あえて東と南にとったのだろうか? おかげで写真を見て分るように、農家としては南東側がお寺のような趣のある縁側となっている。 また縁を奥にもとったので、本来二間続きの突き当たりにある床の間が、田の字型の部屋の真ん中に来ている。 昔の家に慣れている人には違和感があるおかしなつくりだろうと思う。 が悪いに良いは付きもので、普通は表側と裏側の二方向からの光だが、三方から部屋に入るようになった。 軒が低く部屋が暗い古民家としては、光が各方向から部屋の奥まで入るのはうれしいことである。
 なお台所の床は土間のようだしトイレは外部で、写真にある電柱の向こうの白っぽい小さい建物が多分そうだろう。 高台にあるので手前の道路は舗装されていないようだ。 宅地のほか畑、山林なども付いているというのも魅力的だが、それはまた夏場の草刈が大変だ、というありがたくないおまけにもなるのだが・・・
 それにしてもこの家は、古い民家の構造にしては現代的な部屋どりに改造しやすいような構造になっていると思う。 ただ、写真ではよく分らないが、実際は思ったよりも床や屋根が痛んでいるかもしれない。 まわりに家もなくロケージョンは良さそうだが、実際に現地へ案内してもらって、その時まわりの風景やこの建物をみて瞬間どう直感するかが決め手になるのだろう。
 その時、これは良いなぁ、と思った時だ。 その時はやはり、決意しなければならないだろう。