リフォームについて

 昨日、夜にはいってから雨が降り朝まで降り続いた。 まだほんの少しだが、北陸では梅雨の気配が残っているのだろう。
 台風7号が日本に近付いてきている。最初は本州を直撃かと思ったが、どうやら西よりに進路を変え始めた。 となると太平洋高気圧の縁を回りながら大きく迂回して日本海に入ってくる可能性もでてきた。 日本海側は台風が太平洋側をかすめて行った場合、北よりの風が入り涼しくなるが、日本海を北上した場合は、南よりの風が吹き込みフェーン現象になり異常に高温になる。 それだけならまだ良いが、夏の初めの台風に乗じてその後太平洋の高気圧が張り出してしまい暑い夏になることが多い。 
 夏は暑いものだが、ほどほどの暑さで結構なのだが・・・


  以前にリフォームされた部分は全部壊すというか取り払って、いったん建物を元の姿に戻した上で、新たにリフォームということになりそうだ。 部屋である田の字型の座敷や縁側などをなるべく昔のままにしておいて、設備関係は超現代風に、ということになるだろうと思う。 その時のリフォームの質というか中身が問題になる。 あくまで年代を経た古民家であることを生かし、しかも現代的な快適な住空間を同時に持ち、両方がうまく補完しあって違和感がない住いにすることが大きなコンセプトになる。 

 多分屋根や縁の下の柄なども含めて躯体の梁や柱はまったくさわる所がないと思う。 壁なども浮き上がったりしないでしっかりしているので、表面を軽く落としてから漆喰の上塗りを一度か二度かするだけで済みそうである。 屋根もおおむね大丈夫なのだが、下屋の部分が安いセメント瓦であり、これがやや古くなっているから、この際葺き替えるかどうかである。
 問題は水まわりで、おおかたの予算の大小は水周りをどうするかで決まる。
 たしかに関西ではおくどさんと呼ばれるカマドが設置された土間の台所や、囲炉裏などは古民家の重要なアイテムとして魅力的である。 が、それはあくまで外から眺めたときのことであって、毎日それでもって火を起こしてご飯を炊いたり、味噌汁を作るのは大変である。 それは薪で焚く五右衛門風呂なども同じことが言える。 風呂などは使いものにならないなら、おもい切って自動的に追い焚きをしてくれるような機能を持つユニットバスを入れたい。 そのあたりは割り切って現代を取り入れていきたいと考える。

 そこで水まわりについて一つずつ記して行くと、この家でいちばんの問題は現在母屋の外部にある汲み取り式トイレだ。 残念ながらこの辺りは下水の本管がまだ設置されていないので、設置されるまでの期間どうするかということになるだろう。 とにかく今、合併処理漕を埋め込んで水洗にするのは無駄だと思う。 近い将来下水が来る時のためにトイレの部屋を仕切って造っておこう考えている。 もちろん場所は母屋の中に持っていく。  とりあえず新しくしたトイレにオフのお気に入りのバイオトイレを配しておくのも良いと思っている、こだわりの人ならかえってそれを喜ぶだろうと思うのだが・・・果たして・・・どうなんだろうか・・・迷うところである。
 風呂はタイルを張った少し前のものがあるので、あえてそれを取壊してユニットバスを入れるかどうか、これも迷うところである。 台所のシンクはシステムキッチンはお高いので止めて、安い業務用の中古のステンレスのシンクや調理台を配して、対面式にすることを考えている。 
 これをするにはあらかじめ寸法がキチットした設計図を作っておけば、そんな難しいことではない。

 夏は原則として風が室内を通りやすくして冷房なしの生活。 冬は寒そうだから、この際床暖房を最初から敷設するのがいいのかもしれない。 その場合はもちろんランニングコストの安い灯油ボイラー方式になる。 これも床が高いのでそんなに大変なことはない。  
 隣近所がもう少し離れていれば薪ストーブを入れたいところだが・・・まあ、これは致し方ないことだ。  
 じつはこの家で唯一気持ちが退くのは、田舎といえ家が部落の真ん中にあって隣近所が近いことなのである。 理想的には部落の外れの小高い場所に一軒はずれて建っている家というのが最高のロケーションなのだが・・・
 サッシ戸も一昔前のシルバーだが、思いきって建物に合わせて黒に取り替えるべきかだろう、これもどんな人が住むかで違ってくるのだが・・・ 玄関戸も個人的には現在のアルミ製を外して、昔ながらの木製引き戸にこだわりたいところである。
 などなどと・・・ひとつひとつ考えていけばきりのない世界に引き込まれていく。
 魚釣りは、仕掛けを作ったり、道具を工夫したりと出かける前の準備段階がいちばん楽しいものだと言われている。 家造りも同じことが言える。 そんな!素人が家などいきなり建てれるものではない、とほとんどの人が思っているだろう。 たしかに闇雲に家を建てれるものではないが、その気にさえなれば素人が家を建てるのはそんなに難しいものではないのである。