糸山秋子著『逃亡くそたわけ』

 山の家の縁から北アルプスの山々の稜線が見え、ようやく夏らしい夏が戻ってきたかなぁと思っていたら午前中だけで、午後からは雲が広がり今日も夕方から雷雨。 どうやら晴れ間があるのは明日までで、明日夜あたりからまたしばらく雨模様になるらしい。 山の家ではお盆が過ぎて今頃になってようやくアブの姿を見かけるようになったが、これから飛び回ると言ってもせいぜい後10日あまりだろう。
 今月の終わりごろからはいよいよ稲刈りも始まる。 実を付け始めている稲穂の頭は深くお辞儀し始めているが、メインのコシヒカリの刈り入れは来月に入ってからだが、今年は今のところ倒れている稲もあまり見かけないが、これからの季節台風が日本に向かうか向かわないかで、米の収穫も大いに変わるのだろう。  おわら風の盆の前夜祭が今日から30日までの予定で始まった。 

 糸山秋子著の『逃亡くそたわけ』を読んだ。
 以前に『海の仙人』という作品を読んで、この作家にはガッカリさせられているが、この作品もその二の舞である。 というより前の作品よりさらに一段と内容が乏しくなっている。
 躁病の女と、鬱病男と病院を抜け出し、車で九州を縦断する話。
 作者は何がいいたくてこれを書いたのだろうか? テーマもモチベーションもまったく伝わってこない。 読み終わった後、くそたわけ、と作者に向かって言いたくなった。